映画トピックス
  ついに50年の歴史に終止符が! 「ゴジラ FINAL WARS」製作報告会見

 
2004年3月2日

【 1954年のシリーズ第1作「ゴジラ」より 】

TM&(C)1954 TOHO CO.,LTD

1954年のシリーズ第1作「ゴジラ」の公開より今年で50周年を迎え、総観客動員数も1億人の大台突破が目前となった人気の「ゴジラ」シリーズ。その最新作であり、シリーズ最終作となる「ゴジラ FINAL WARS」の製作報告会見が、去る3月2日行われ、富山省吾プロデューサーが作品の概要について発表しました。なお、監督には、ハリウッドからも注目されている「あずみ」の北村龍平監督が起用される事も併せて発表されました。

ここでは会見の模様と北村監督のコメントをお伝えいたします。







富山省吾プロデューサー
「ゴジラ」シリーズは、1954年の第1作から数えて今年で50周年を迎えました。作品としては今回の作品で28作目となります。我々としてはこれまでの集大成として、50年間で生み出した最高のエッセンスを全て集め、ゴジラ映画のベスト・オブ・ベストを作ろうという事で今回のプロジェクトを立ち上げました。

懐かしの人気怪獣を10頭以上、全て新しい造形にモデルチェンジして出演させます。それに加えて、人気SFメカやキャラクターを登場させ、50周年に相応しいオールスター作品にします。また、最後にゴジラが戦う怪獣、モンスターXを最強の新怪獣として生み出します。これらの怪獣のデザインはイラスト、漫画、ゲーム、それぞれの世界で活躍する人たちに参加してもらっています。ぜひ、ご期待下さい。

なお、出演者に関してはまだ公表できませんが、若手のスターとベテランの方々が融合した50周年に相応しい大変豪華なキャスティングになります。

そして、「ゴジラ」シリーズの集大成に相応しい監督として、北村龍平監督をお招きしました。北村監督の素晴らしい映像センスとアクション表現、そして何よりも「ゴジラ」を含めた映画への愛情、またガッツが決め手でした。これまでのシリーズの魅力を踏襲しながらも、全く新しいゴジラ映画、素晴らしい「北村ゴジラ」映画を作ってくれると思っています。

現在、東宝スタジオで様々な準備を進めていますが、既に検討稿は出来上がっています。160ページに及ぶ大作ですが、ノンストップのアクションが繰り広げられる巨大エンターテインメントとなる事は間違いありません。私自身も大変興奮しています。

撮影は本編組と特撮組に分かれますが、今までよりも長い5月中旬から8月いっぱいまでの期間を想定しています。また、今回はニューヨーク、パリ、上海、シドニーといった世界中の都市の破壊シーンもあります。そのため、延べ2ヵ月間に渡る海外ロケも行います。

合成についても撮影と平行して順次進めていくわけですが、それでも完成は例年よりも遅い11月半ば以降になるだろうと思っています。上映時間は1時間50分を想定しています。先ほど申し上げた検討稿をさらに磨き上げ、密度を濃くする作業を行っていますので、内容的には例年比200%のボリュームになると思います。また、スケジュールと予算についてもかなりのものになりますので、入念な準備をしてクラインク・インに臨みます。

北村監督の狙いは文字通りのノンストップ・アクションです。怪獣たちだけでなく、人間側にももの凄いアクション・シーンが用意されています。また、怪獣のアクションについては今までと全く違う、重量感がありながらスピードを重視する戦いを目指します。

かつてゴジラたちの戦いを「怪獣プロレス」といった表現で呼んだ時代がありましたが、今までのそういったアクションを根底から打ち破り、言わば一撃必殺の怪獣バーリトゥードをお見せし、観客の皆さんを釘付けにしたいと思っています。また、「ゴジラ」ファンのみならず、一般の映画ファンの目も「ゴジラ」に向かわせたいと思っています。それが北村監督の野望です。

また、特撮監督として北村監督とコンビを組むのは、昨年の「ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS」の特撮を担当した浅田英一さんです。浅田さんは特撮に関わったキャリアが大変長い方で、円谷英二監督の流れを汲む、最もベテランの特撮監督です。

浅田さんは北村監督との顔合わせの際に、新しいゴジラ映画を作るという事に非常に共鳴してくれました。また、特撮スタッフも長年「ゴジラ」を作り続けて来たスタッフが結集しています。深い打ち合わせをする事によって、全く新しい怪獣アクションが生まれてくるよう、スタッフたちと北村監督のミーティングの場も設けていますので、その点についてもご期待をいただきたいと思います。

なお、スタッフたちは北村監督が用意した怪獣バトルの絵コンテを見て、「こんなアクションをするのか!」と、非常に興奮していました。そういったアクションを実現するために、ゴジラのスーツについても現在研究しています。必要に応じてCGも使いますが、実際のアクションを極限まで撮りきって見せるのを中心に考えています。

「ゴジラ」は1954年以来、世界に誇るメイド・イン・ジャパンの大スターだったわけですが、製作サイドとしてはこの50年間のノウハウの全てを「ゴジラ FINAL WARS」1本に注ぎ込みます。この1本で50年間分の面白さを全て感じてもらえる作品を目指します。その中には、例えばアメリカ版の「GODZILLA」(97)にもあったCGによるゴジラの表現も当然組み込まれると思っています。

そういったCGと着ぐるみによるミニチュアワークの特撮も駆使して、最高のベスト・オブ・ベストの作品に「ゴジラ FINAL WARS」を作り上げます。そうする事で50周年記念作品であると同時に、現在作られうる最高の作品という意味で、最後のゴジラ映画にいたします。少なくとも我々の世代で作る最後のゴジラ映画になるだろうと決意しております。

つきましては、メディア、そして関係各社の皆さま、また、「ゴジラ」ファン、ならびに映画ファンの皆さまが一緒になって、最後の「ゴジラ」映画を大きなお祭りにしていただきたいと思っています。1年間大いに盛り上がって楽しみたいと思っています。そして、素晴らしい初日を迎えたいと思っています。どうぞよろしくお願いします。


【 マスコミによる質疑応答 】


Q:今年も東京国際映画祭への出品を考えていますか?

富山プロデューサー:
11月中旬を完成の目標にしているので、おそらく間に合わないと思います。

Q:今回の作品の世界観について教えて下さい。

富山プロデューサー:
ゴジラに関しては、当然1作目の核実験から生まれたという設定を踏まえていますが、その核実験がゴジラに止まらず多くの巨大怪獣を生み出してしまった世界というのを考えています。

Q:ゴジラ自身のリニューアルもあるのでしょうか?

富山プロデューサー:
北村監督は「一撃で相手を倒すゴジラにしたい。ひざ蹴りだってやらせたい」と言っています。そういったアクションを実現出来るスーツをどのような素材を使って、どのように作るかといった問題はありますが、フォルム自体は、北村監督はミレニアム以降のゴジラが格好よくて気に入っているそうです。ただ、それが映画になった時にもっと格好よく見えるように撮りたいと思っているので、その点はカメラやライティングの工夫で実現するようです。

Q:最後のお祭りとの事ですが、もうしばらく「ゴジラ」は製作しないのですか?

富山プロデューサー:

その点は東宝の皆さんとも相談していますが、そうなります。少なくとも相当期間は製作しません。「ゴジラ」の製作期間が1番空いたのが、75年の「メカゴジラの逆襲」から84年の「ゴジラ」までの9年間ですが、その期間は新しいゴジラ映画を生み出すためにジャンプするための準備期間だったと思います。また、85年から88年までの空白期間もストーリーは募集していて、その中から1番面白いものを作ろうと決めていました。つまり次回作への準備期間でした。

そういった意味で言えば、今回は76年からの空白期間に近いのでしょうが、決定的に違うのは、今考えられる表現は全てこの映画に注ぎ込むという事です。新しい表現、新しい才能、新しい映画製作のノウハウが生まれた時に、新しい「ゴジラ」が生まれるのではないでしょうか?

Q:それは着ぐるみを使って「ゴジラ」を製作するのが、そろそろ限界に近付いたという事でしょうか?

富山プロデューサー:
98年にハリウッドで製作された「GODZILLA」はフルCGで作っていました。しかし、もはやCGでキャラクターを描くのは誰にでも出来る事になりました。また、あの作品でも実は着ぐるみも使っていました。つまり、表現方法としてCGと着ぐるみは、手に入って当たり前のものになっているので、その2つだけでは駄目だという事です。

それらを使った上で、新しい表現を必要とする新しいストーリー、アイデアが出て来た時に新しい「ゴジラ」が生まれるのだと思っています。

Q:50周年記念作をシリーズの最終作にする事はいつ頃から考えていましたか?

富山プロデューサー:

去年の早い時期から50周年の「ゴジラ」をどうするか、東宝の皆さんと相談はしていました。その中で3本ほど具体的な企画を作り上げたのですが、本当に新しい「ゴジラ」映画、つまり誰も知らない「ゴジラ」映画は、今現在では作れないという結論に達しました。

となれば、現在持っている映画技術を注ぎ込んだオールスター映画にして、楽しいものを作り切る事。それが50周年に相応しいだろうという最終的な結論に昨年の8月に至りました。そこから現在に向かって具体化させて来ました。

Q:長年携わって来た作品が終了するという事で、個人的な感傷はありませんか?

富山プロデューサー:
いえ。何よりも素晴らしい「ゴジラ」映画を作るという楽しみの方が大きいです。現実的な話をしますと、ここ何年か観客動員がやや減退傾向にありましたが、この作品を機に、本来、ゴジラ」映画が持っている魅力をより多くの人に知ってもらえるチャンスにしようという気持ちの方が強いです。そういう意味で沢山の怪獣を登場させ、怪獣ワールドの楽しさを今の人たちにも知ってもらえるだろうという喜びもあります。

Q:撮影スタッフの構成について教えて下さい。

富山プロデューサー:
北村組のスタッフたちもいますね。特にカメラマンに関しては、北村監督が「自分の最高の武器だ」と古谷巧カメラマンについて表現していましたので、それは喜んで迎えました。

Q:「とっとこハム太郎」との併映がなくなりましたが。


富山プロデューサー:

東宝映画としては、1本立てが当たり前の状態でやって来ましたので、やはり1本の映画として100分前後の長さで見せるものを作りたいという思いがありました。また、本当に「ゴジラ」を観に来て下さるお客さんに、純粋に「ゴジラ」を観てもらえるよう、しっかりやりたいと思っています。

Q:製作費と観客動員の目標を教えて下さい。

富山プロデューサー:
製作費に関しては、やはりボリュームのある作品なので相当な額となります。そうでないと映画が成立しません。また、動員に関して僕の希望を言えば、「ゴジラVSモスラ」の420万人以上を目標にしたいと思っています。

Q:北村監督の「ゴジラ」シリーズに対する思い入れはどうでしょうか?

富山プロデューサー:
世代的には若いですが、監督いわく「メカゴジラの逆襲」(75)をリアルタイムで観て、メカゴジラがとにかく格好よかったのを記憶しているそうです。また、子供時代と自分がファンだった時代はずっと「ゴジラ」を観ていたそうですが、最近はジャンル・ムービーとしてしか捉えられず、「ゴジラ」を卒業してしまった自分がいて、なかなか観には行かなかったそうです。しかし、今回はそういったものを映像の世界で打ち破りつつ、怪獣たちへの愛情を込めて戦いを描きたいと監督は言っています。

Q:脚本にも監督の意向が反映されているのでしょうか?

富山プロデューサー:
もちろんです。第1稿のストーリーラインに関しては、三村渉さんと私で用意しましたが、その後北村監督と、監督のチームの桐山勲さんに参加してもらいました。そういった意味では「ゴジラ」をよく分かっている脚本家とスタッフをスタンバイさせながら、北村監督という新しいクリエイターに参加してもらった形になります。

Q:今回、各業界からブレーンを招いたとの事ですが。

富山プロデューサー:
それは先ほど申し上げた、昨年作った3本の企画の段階での話となります。その結果としてたどり着いたのが今回の作品です。つまり、新しいアイデアに走るのではなく、これまでの全てのノウハウを使ってオールスター映画を作る事が決定したのです。ですから、今回の企画はそのブレーンの方々の企画ではありません。

Q:10頭以上の怪獣が登場するとの事ですが、名前を教えてもらえませんか?


富山プロデューサー:
多分、1、2頭だけ名前を聞くよりも、全てが決定した段階で聞く方が楽しいと思いますよ(笑)。3月中にはデザイン画と一緒にお手元に届けられると思います。

Q:大規模な作品ですが、どのようなプロモーションを考えていますか?


富山プロデューサー:
プランは色々と出て来ています。世界を舞台にしているので、キャンペーンも世界で行いたいと思っていますが、現時点ではお話し出来るまでには至っていません。

Q:本作品のテーマを教えて下さい。

富山プロデューサー:

原辰徳さんのようになってしまいますが(笑)、「ゴジラ愛」「怪獣愛」という事になると思います。





北村龍平監督コメント

日本の財産である「ゴジラ」の締め括りの作品を監督する事が出来て光栄です。日本が世界に誇る大怪獣で、今までにないスケールのものを創り、世界中をビックリさせるつもりです。ハイスピードかつヘビー級の戦い……、言わば「怪獣バーリートゥード」をお見せしようと思います。

これまでの「ゴジラ」を一新するのではなく、これまでのベスト・オブ・ベストなものを創ります。出て来る怪獣たちもこれまででベストなものをそろえています。「ゴジラ」シリーズの最後を飾るに相応しいゴジラ映画を目指します。ご期待下さい!


「ゴジラ FINAL WARS」は、12月4日(土)公開!
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